Concept

「カウンセラー物語」はじめに(本書より)

「カウンセラー物語」を手にとってくださり、ありがとうございます。

この本は、カウンセラーになりたい方やカウンセリングに興味のある方に向けて、出版されました。


今、世の中では心の悩みを抱える人が増えている一方で、未だ日本においては、カウンセリングを受ける人は欧米社会に比べて少なく、カウンセリング文化が根付いているとは言えない状況です。


しかし、今の日本はうつ病や精神疾患の方の急増により、確実に相談者(カウンセラー)が必要な社会になっているのも事実です。


そして、このような社会背景の中で、カウンセリングを仕事にしたいと思う人も増えてきています。ところが、いざ仕事にしようとすると、臨床心理士の資格がないとできないと諦める人も多く、また思いだけが先行し、開業したものの、結果的に辞めざるを得なくなる人も少なくありません。

私は今でこそ、心理カウンセリングを生業としていますが、そのような現状を目の当たりにして、何かできることはないかと思いあぐねていたところ、カウンセラー同業者の渡辺里佳さんと、出版社の田中康俊さんとの出会いがあり、思いを伝えたことから本の出版の運びとなりました。


ここに登場する人物は、既に仕事として、カウンセラーや講師をしている人たちです。経歴はさまざまであり、生き様もそれぞれですが、一つ共通していることは、〝人が好きな人たち〟です。

中には、人に裏切られたり、人によって辛い思いをしたりして、自らが心の病になってしまった方もいます。それでも、傷ついた辛い悲しい思いを、人生の原動力に変えて、前を向いて一歩を踏み出した人たちの物語です。


副題は、〜心に寄り添う人の軌跡〜

21人は、どのような思いで一歩を踏み出したのでしょう?

そして、〝心に寄り添う〟とは、どういうことでしょう?


人は、心があるから悩んだり苦しんだりします。そんなとき、記憶をなくしてしまいたい!とか、過去を捨て去りたい!と思うこともあるでしょう。

しかし、心があるからこそ、嬉しいことや楽しいことも感じられるのです。

そんなやっかいな心に寄り添うことを仕事にすることは、人の心の機微に触れることを拒まないということ。それは、まさに〝志事〟と言えるのかもしれません。


この本では、そんな人の〝志〟を一人ひとり紹介しています。

カウンセラーになろうとした思いや生き様を赤裸々に語ってもらうことで、これからカウンセラーを目指すあなたが、「私もカウンセラーになれるかも!」と勇気がわくような、さらに、人生に迷ったり悩んだりして、カウンセリングを受けたいと思っているあなたが、「気軽に相談していいんだ!」と思ってもらえるような一冊に仕上がっていると思います。


どうぞ、この本を通して、21人に会いに来てください!

そして、あなたの心に届くことを切に願っています。


2018年4月

心理カウンセラー・コーチ

日なたみこ

「カウンセラー物語」目次(本書より)

1

子どもたちが安心して暮らせる社会を目指して

川島多美子(スクールカウンセラー)


2

あなたが一番になれるカウンセリング分野は?

小野栄子(仕事力・自己実現カウンセラー)


3

自分らしく生きるために

山﨑あおい(LGBTカウンセラー)


4

「いま」を生きるために

長谷部義法(心理カウンセラー)


5

嗅覚を信じると人生が変わる!

大村はる美(香りの伝導師)


6

何かを探し続けるあなたに

青木孝子(音声心理士)


7

未来へ向けて踏み出す一歩、手伝います

加藤美津子(家庭問題カウンセラー)


8

悩み惑っている人の心に灯りをともしたい

石田順子(コーチ・心理カウンセラー)


9

自分の人生は自分が主役

栃堀英久(精神障がい者当事者 講師)


10

性格は変えられる。生きづらさ解消。自分のことが好きになる。

米倉佳子(アダルトチルドレン専門カウンセラー)


11

PTGを生きる......波瀾万丈の人生経験を土台に

金沢幸枝(心理手相カウンセラー)


12

あの頃の自分を助けに行ってあげたい

渡辺里佳(夫婦問題カウンセラー)


13

真の自己に出会ってほしい

浦川孝雄(U理論 関係コンディショニングトレーナー)


14

痛みを越えて

山﨑郁子(何度も生き返って来たカウンセラー)


15

お悩みをお宝に変える!

ふくはら里美(家族問題カウンセラー)


16

幸せの選択肢をふやすRe婚シェルジュ

ナカヤタエ(Re婚シェルジュ)


17

幸せに寄り添い、幸せを願って

的早克真(心理カウンセラー・心理セラピスト)


18

ハワイに行ったら結婚できた!

幸田ユキ(メンタルコーチ)


19

終活カウンセラーとして自分らしく輝いて生きる

村田きょうこ(終活カウンセラー)


20

「私」を生きる 〜あなたが、あなたらしい人生を生きるために〜

日なたみこ(心理カウンセラー・コーチ)


21

初めてうつになったら絶対に私と出会ってほしい

吉川淳子(うつ病回復支援専門カウンセラー)

「カウンセラー物語」おわりに(本書より)

21人それぞれのカウンセラー物語、いかがでしたでしょうか。

物語のなかには、「あっ、これ私だ!」、「私だけじゃなかった!」、「頼りになる人がこんなにいるんだ!」と、共感したり、安心したり、心強く感じた方も大勢いらしたのではないでしょうか。そして、カウンセラーがとても身近な存在であることがおわかりいただけたかと思います。

カウンセラーは、「プロ」「専門家」として先生と呼ばれることもある仕事ですが、決して、偉いわけでも、特殊なことでも、敷居の高いものでもありません。私自身も、最初はカウンセラーに対して近寄りがたい印象をもっていましたが、そうではありませんでした。

医者、美容師、教師、整体師、商店街で商品を売っているおじちゃんおばちゃんなど......。資格保有者だけがカウンセラーではなく、人に関心があり、思いやりを持って接することのできる人は、誰もが「カウンセラー」の資質を持っているのだと思います。


人は人なしには生きていけません。誰かに支えられ、自分も誰かを支える存在です。プライベートな悩みを話すことに抵抗を持つ人がまだまだ多い日本人ですが、生きていればさまざまな悩みが生じ、選択を迫られます。


私は、夫婦問題に特化したカウンセリングを行っていますが、夫婦関係がこじれ、いつまでも同じ悩みを引きずったまま、どうすることもできずに苦しんでいる方が大勢いらっしゃいます。

時間は有限、人生は一度きりしかありません。自分の心を見つめ、心の整理をするには、専門家に相談するのがいちばんの近道です。悩みが生じたり身体の不調を感じたら、すぐにでも相性のいいカウンセラーを見つけて、気軽にカウンセリングを受けてほしいと思います。きっと、あなたの心に寄り添い、親身になって話を聴いてくれるでしょう。


この本の企画が立ち上がり、制作過程の段階で思わぬ副産物がありました。

21人の「共著本」であることから、著者同士の絆を深め、たくさんの仲間ができました。

メンバーの中から得意分野を活かした、「編集クラブ」「装丁クラブ」「プロモーションクラブ」が立ち上がり、本のタイトルを決めたり、文章の校正をしたり、表紙デザインを決めたり、本が完成するまでみんなで協力しあいながら、楽しんで創り上げることができました。

新たなご縁ができたことで、今後もさらなる関係やコラボレーションが生まれるのではないかといまからワクワクしています。

生きづらい、と訴える人が多い世の中ですが、こうして日本ももっともっと生きやすく、笑顔に満ちた世の中になりますように......。


もっと身近に!

もっと気軽に!

もっと早く!

カウンセリングが当たり前になる社会を目指して、共に歩んでいきたいと思います。


最後に、この本の企画を提案してくれた日なたみこさん、一緒に創り上げてくれた共著の仲間たち、(株)湘南社の田中康俊さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。


夫婦問題カウンセラー

渡辺里佳